イプロスAI 2026 夏に参加してきました

イプロス2026夏が開催された有明ジメックス会場内の様子

2026年7月29日(水)~31日(金)までの3日間、有明GYM-EX(ジメックス)で開催された「イプロスAI 2026 夏」に、当ブログを運営するカバズワースのスタッフが参加してきました。

「明日から使えるAIが見つかる展示会」をテーマとした、株式会社イプロス主催の展示会で、「第1回 AI/DX 経営課題の解決展」と「第2回 AI/DX 営業・マーケティング展」の2つの展示会で構成。

会場内には「フィジカルAI/ロボットゾーン」も設けられていました。

イプロス2026夏の看板写真

生成AIやAIエージェントをはじめ、営業DX、業務自動化、データ活用、バックオフィスDX、製造業DXなど、企業が抱えるさまざまな課題の解決につながるAI・DXサービスが集結するイベントです。

イプロス2026夏が開催された有明ジメックス会場内の様子
かばの中の人

初日の開場直後から、多くの企業や担当者でにぎわっていました!

今回の記事では、会場の様子や注目を集めていたサービス、実際に参加して感じたことなどをレポートします。

目次

イプロスAI 2026 夏(有明GYM-EX)現地レポート

有明ジメックスの外観写真

会場の最寄り駅である「有明テニスの森駅」を降りると、強い日差しと灼熱の暑さ。駅から会場までは徒歩5分ほどですが、到着する頃には汗かくほどの厳しい天候でした。

イプロス2026夏が開催された有明ジメックス会場内の様子

それでも有明GYM-EXには多くの来場者が訪れ、会場内は外の暑さに負けないほどの熱気に包まれています。

イプロス2026夏が開催された有明ジメックス会場内の様子

各展示ブースでは担当者への質問や相談が活発に行われており、生成AIやAIエージェント、営業DX、業務自動化などへの関心の高さが伺えました。

イプロス2026のタイムスケジュール看板

特に印象に残ったセミナーをいくつかご紹介します。

【資料作成のプロがやさしく伝授】 今日から使える!AIと進める「相手が動く、売れる資料」の作成術

イプロス2026夏が開催された有明ジメックス会場内の様子

まずは、初日の一発目にあった、うねり株式会社の豊間根青地氏による、「今日から使える!AIと進める「相手が動く、売れる資料」の作成術」では、AIを活用した資料作成について学びました。

かばの中の人

AIを活用した資料作成法というよりは、AIをきちんと活用するための下準備の重要性という内容ですね。

AIを使えば、見た目の整った資料を短時間で作ることができます。しかし、資料を作る目的や置かれている状況、聴き手に何を伝え、どのような行動につなげたいのかが整理されていなければ、「それらしいだけの資料」になってしまいます。

つまり、AIの操作方法を覚えるだけでは不十分。
AIの底力を引き出せない状態です。

イプロス2026夏のセミナー中の様子
別のセミナーの時に撮影した写真です

資料作成における基本的な考え方を理解した上で、AIに任せる部分と、人間が考えて判断する部分を分ける必要があります。

講演のなかで紹介されたのが、資料の目的や構成を整理するための3つのフレームワーク。

  • 「あげよう」…ありたい姿・現状・要因・打ち手で問題解決の全体像を整理
  • 「キメヘン」…聴き手・メッセージ・それによって起こしたい変化で目的を定義
  • 「QAR」…Question・Answer・Reasonで聴き手目線の疑問を整理

資料を作り始める前に、これらの視点から内容を整理することで、単に情報を並べるのではなく、相手の理解や行動につながる構成を考えられるようになります。

Webサイトや提案書を作る際にも、デザインや文章を先に考えるのではなく、「誰に、何を伝え、どのような変化を起こしたいのか」を明確にすることが欠かせません。

そもそもこれらのことは、AIよりずっと前の時代も同じことでした。
AIによって革新的に利便性が向上している時代だからこそ、こうした基本的な設計の重要性に立ち返ることができた、気づきのセミナーだったように思います。

なぜ、その社長に投資したくなるのか?―AIには作れない『物語』と『愛嬌』がビジネスを動かす

イプロス2026のプログラム画面

元放送作家であり、スタートアップファクトリー代表・鈴木おさむ氏の講演では、AI時代における経営者の人間的な魅力や、新しいものを生み出す力について語られました。

AIは、既に存在する情報を整理したり、合理的な答えを導き出したりすることを得意としています。一方で、まだ世の中にないものをゼロから生み出し、人を惹きつける物語や世界観を作ることは、決して容易ではありません。

AIによって多くの仕事が効率化されるほど、人間ならではの発想や個性、経験から生まれる物語の希少性は、むしろ高まっていくというお話が印象に残りました。

「マネーの虎」の誕生秘話などを交えながら語られたのは、新しいものを世に送り出すためには、発案者のアイデアだけでなく、その可能性をいち早く感じ取り、「おもしろい」と受け入れる決裁者の柔軟性も欠かせないということです。

特にエンターテインメントや芸術など、人の琴線に触れる創造性が求められる分野において、前例のないものを「0→1」で生み出すことは、まだ人間に分がある領域なのではないでしょうか。

かばの中の人

と、希望的観測を含みつつ個人的には感じています。

人間が「0→1」を生み出し、AIによってアイデアを磨き上げながら、「1→10」「10→100」へと展開していく。これが、創造性を必要とする分野における、ひとつの理想的なAI活用法なのかもしれません。

AIに答えを求めるだけではなく、AIとどのように向き合うべきかを改めて考えさせられるセミナーでした。

AIを便利な道具として活用しながらも、目的を定め、最後に判断するのは人間です。この視点は、今後のWeb制作や仕事への向き合い方を考える上でも、大きな学びとなりました。

「うまくいかなかった」からこそ分かった。 教科書に載っていない、博報堂の全社AI導入の舞台裏

C会場セミナーのタイムスケジュール表の写真

博報堂の小林明子氏による講演では、全社規模でAIを導入する中で直面した課題と、その改善プロセスが語られました。

AIは幅広い業務で活用できる可能性がある一方で、導入しただけでは社員に自然と使われるようになるわけではありません。導入当初は「何から始めればいいのかわからない」「忙しくて試す時間がない」といった声が上がり、AI活用に踏み出す難しさがあったそうです。

活用を広げるため、マニュアル整備などの施策も行われましたが、それだけでは利用は思うように広がらず、AIの機能や使い方を伝えるだけでは、業務でどのように活用できるのかを、社員が具体的にイメージすることが難しかったといいます。

イプロス2026夏 博報堂のセミナーの様子

その中で効果的な取り組みとして挙げられたのが、AIを活用している社員の仕事ぶりを周囲に見てもらうことでした。「隣の席の人がAIをどう使っているのか」を実際に見ることで、驚きや感動が生まれ、利用が広がっていったそうです。

かばの中の人

ツールやマニュアルを整えるだけでなく、身近な成功体験を共有できる環境づくりが重要なんですね!

現在は、利用率を高める段階から、AI活用を組織に定着させる「土台づくり」のフェーズに進んでいるとのことです。

その中では、営業や企画など職種によって業務内容やAIに求めるニーズが異なるため、一律の施策ではなく、それぞれの仕事に合った活用方法を考える必要性についても語られました。

また、社員が作成したプロンプトを共有する仕組みなど、活用例を蓄積しながら社内で知見を広げる取り組みも行われており、現場で生まれるさまざまな使い方を集めながら、AI活用の形を模索している段階だといいます。

Excelが当たり前の業務ツールとして根付いたように、生成AIも「使うべきもの」ではなく、「使うことが自然な状態」へ変化していく。そのためには、導入時の仕組みづくりだけでなく、現場での試行錯誤や成功体験を積み重ねながら、組織の中に定着させていくことが重要なのだと感じるセッションでした。

Copilot・AIエージェント・開発まで!自分の仕事に合うAIを優しく解説

A会場セミナーのタイムスケジュール表の写真

日本マイクロソフトの大森彩子氏による講演では、Microsoft 365 Copilot、Copilot Studio、Microsoft Foundryをどのように使い分け、企業のAI活用を広げていくかについて学びました。

かばの中の人

AIを「何に使えばいいのかわからない」「安全に使えるのか不安」「誰が運用するのか」といった課題を抱えている企業は少なくありません。

この講演では、すべての業務をひとつのAIで解決しようとするのではなく、誰が、何のために使うのかによって、適切なAIを選ぶことが重要だと説明されていました。

  1. 個人の仕事を効率化するのであれば、Microsoft 365 Copilot
  2. 組織全体で共通して使うAIエージェントを作るのであれば、Copilot Studio
  3. 専門的な機能や大規模なシステムを開発するのであれば、Microsoft Foundry

このように用途を分けて考えることで、最初から複雑で大がかりなAIシステムを作らなくても、身近な業務から段階的にAIでの業務を広げていくことができます。

Microsoft 365 Copilotでは、情報収集や資料作成、メール作成といった日常業務をAIに任せる

例えば、業界ニュースや顧客情報を毎朝自動で集めて営業担当者に共有したり、顧客の要望や過去の案件をもとに提案書を作成したり、社内実績と市場情報を組み合わせて新規事業の案を考えたり…

かばの中の人

とても便利な世の中になったなぁと改めて感じました!

AIエージェント使い分けの資料

その中でも特に印象に残ったのが、一度うまくいった仕事の進め方を「スキル」として保存し、繰り返し利用するという考え方です。

AIに依頼し、うまくいかなかった部分を修正し、その手順をスキルとして残す。次回からは、そのスキルを呼び出すだけで同じ作業を実行。

個人が見つけた効率的な方法を社内で共有すれば、組織全体の資産として活用できるようになります。

Copilot Studioは、個人の業務効率化から一歩進み、社員や顧客が共通して使うAIエージェントを作るためのツールです。

営業担当者が複雑なプロンプトを覚えなくても、提案書をアップロードして話しかけるだけで、内容の確認からファイル名の変更など様々なことを自動化できます。

一方、Microsoft Foundryは、Copilot Studioでは対応しにくい、高度で専門的なAIを開発するための基盤です。

イプロス2026夏のセミナー中の様子
別のセミナーの時に撮影した写真です。

利用するAIモデルを選んだり、自社の専門分野に合わせて調整したり、複数のAIを連携させたり、大量のアクセスに対応したりと、より細かな制御が必要な場合に利用します。

じゃあ一番すごそうなMicrosoft Foundryを使えばいい!という話ではありません。

まずはMicrosoft 365 CopilotやPower Platformで小さく試し、データ量や処理速度、業務の複雑さが増えてきた段階で、Foundryを検討するという進め方が紹介されていました。

AI活用というと、最新の技術や便利な機能に注目しがちです。

しかし、今回の講演で繰り返し伝えられていたのは、出発点はあくまで現場の業務だということでした。

「AIで何ができるか」から考えるのではなく、「今、どの仕事に時間がかかっているのか」「どこで品質に差が生まれているのか」「どの知識が特定の人に依存しているのか」を見つける。

そこから小さな試作品を作り、実際に動くものを経営層に見せ、価値を理解してもらった上で広げていく。

AI導入の最初の一歩は、大きな構想を作ることではなく、現場にある身近な困りごとをひとつ解決することなのだと感じるセミナーでした。

お客様との距離をグッと縮めるAIの使い方 ─ 営業のプロが教える“人とAIの適切な役割分担”とは

登壇者、高橋氏の著書の表紙の写真

TORiX株式会社代表取締役の高橋浩一氏による講演です。

かばの中の人

TORiX株式会社様は展示ブースも出展されていて、セミナーに登壇された高橋浩一氏の著書をいただきました!

セミナーでは、営業組織においてAIをどのように活用し、人とAIの役割をどう分けるべきかについて語られました。

AIを使えば、情報収集や資料作成、議事録の作成など、これまで時間がかかっていた業務を短時間で進められます。

では、何でもAIに任せてよいのでしょうか?

AIが作った文章をほぼそのまま顧客に送ると、「AIに作らせただけなのでは」と思われたり、商談の録音をお願いしたことで「本音を話しにくい」と感じさせたりすることもあります。

つまり、効率化を優先しすぎた結果、かえってお客様との距離が広がってしまう可能性があるということです。

かばの中の人

便利だからこそ、使いどころを間違えないことが大切なんですね!

印象に残ったのは、AIは魔法の杖ではなく、もともとの業務や能力を増幅する道具という考え方です。

定型作業やリサーチはAIに任せながら、相手の感情をくみ取ること、提案に自社らしさを加えること、最後に判断することは人間が担う必要があります。

イプロス2026夏が開催された有明ジメックス会場内の様子

また、AIの回答をそのまま正解にするのではなく、「本当にこの会社に合っているか」「抜けている視点はないか」と、人間が確認することも重要です。

ホームページ制作でも、文章や構成案をAIに作ってもらうことはできます。ただし、企業の魅力やお客様に伝えたい思いまで、AIが自動的に見つけてくれるわけではありません。

AIで作業を速くしながら、最後は人が考え、整える。

効率化だけを目的にせず、相手との信頼関係を深めるためにAIを使うことが大切だと改めて強く感じることができました。

「イプロスAI 2026 夏」会場内の様子

イプロス2026夏が開催された有明ジメックス会場内の様子

「第1回 AI/DX 経営課題の解決展」には、経営管理AIや予実管理ツール、業務プロセス分析、BIツール、採用支援、財務分析、DX導入支援など、経営や組織が抱える課題に対応したサービスが集結。

イプロス2026夏が開催された有明ジメックス会場内の様子

「第2回 AI/DX 営業・マーケティング展」では、SFA・CRM・MAをはじめ、セールスイネーブルメント、名刺管理、議事録作成AI、オンライン商談、対話型AIなど、営業やマーケティング活動を支援する幅広いサービスを見ることができました。

イプロス2026夏が開催された有明ジメックス会場内の様子

また、特設の「フィジカルAI/ロボットゾーン」で紹介されていたのは、自律移動・搬送ロボットや画像認識、センシング、デジタルツインなど。ソフトウェアにとどまらず、現実空間で動作するAI・ロボット技術にも触れられる展示となっています。

なお、会場内にはキッチンカーが2台ほど出店していたものの、周辺にはコンビニなどが見当たりませんでした。

かばの中の人

お昼をはさんでセミナーを受講したり、複数の展示ブースを回ったりする場合は、会場へ向かう前に飲み物や軽食を用意しておくと安心かもしれません。

イプロスAI 2026 夏(有明GYM-EX)開催概要

イプロス2026夏が開催された有明ジメックス会場内の様子

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